日本に輸入できるCBDオイルは本当に効くのか?なぜクオリティが低いのか?

麻なびティーパーティー第2弾  〜ルッソ博士を囲む会〜より

 麻なびではみんながずっと気になっていたトピックスを取り上げました。

「日本で買えるCBDオイルって効くの?」
そんな疑問を中心にルッソ博士に質問をしてみました。

するとこんな言葉が出てきました。

・癌治療ためには、花穂から精製された製剤が必要。
・カンナビノイドで癌を治療する必要量を、茎CBDオイルから摂るのは現実的に難しい。
・日本で現在流通可能な茎CBDオイルの安全性をチェックしよう。殺虫剤、重金属、農薬の内容を確認。
・販売業者は重金属や残留農薬量を含んだ、きちんとした分析の結果を示すことが必要。
・THCが含まれていることが健康上、役に立つことも多い。
・病気にまつわる鬱や不安感を抱える患者が精神的な苦痛を改善できるのが、カンナビスを使う最大のメリット。

日本でも茎CBDオイルを使って「楽になった」、「犬の病気が良くなった」とか沢山の良い声も聞くことができます。

しかし、花穂から抽出した「CBDオイル」と、茎から抽出した「茎CBDオイル」の“違い”は知っておかなければなりません。

あなたが使用している茎CBDオイルは本当に安全で適正な金額のものですか?


2部「茎CBDオイルは本当に効くのか? なぜクオリティが低いのか!?

 

癌治療ためには、花穂から精製された製剤が必要なのです。

Q. 現在日本ではCBDオイルに抗癌作用を期待して、個人輸入されている方がいらっしゃいます。CBDオイルには抗癌作用はあるのでしょうか?また健康な人も取り入れる価値があるものでしょうか?

A. そのCBDオイルの成分表を目の前にしない限り、一般論としてコメントするのは大変難しいですね。
現在流通しているCBDオイルの中には、品質に関して不安を感じる製品もあります。
カンナビノイドというのは主に受粉していない雌の大麻草の花穂で産生されます。大麻草の栽培家に雄は嫌われるのですが、、、(会場爆笑)日本で流通しているCBDオイルは産業用ヘンプの茎、廃棄部分から造られています。茎にはカンナビノイドは非常に微量にしか含まれていません。ですから、ある一定量のCBDを茎から採取するためには、大量の素材から抽出、濃縮することが必要となります。

それはつまり、茎に含まれるかもしれない殺虫剤や重金属もそれだけ濃縮されるという事なのです。

またアメリカでは各種の製品が分析された結果、実はCBDの含有量が少ない、時には全く含んでいないという製品も見つかっています。

カンナビノイドで癌を治そうとする場合には、もの凄い量のカンナビノイドを摂取する必要があります。茎から精製したCBDオイルでそれだけの量のカンナビノイドを摂取するというのは現実的には難しいと思われます。

癌治療ためには、花穂から精製された製剤が必要なのです。

日本で現在流通可能な製品の全てがいけないとは言いません。

しかしある程度、疑ってかかるという事が重要だと思います。そして販売業者は重金属や残留農薬量を含んだ、きちんとした分析の結果を示す必要があると思います。

Q. 花穂由来のCBDオイルは茎由来のCBDオイルと比べて、効果にどのような違いがありますか?

A. 花穂はCBDが産生される量が多いので、ある一定のCBD量を含有するために濃縮する度合いが低くて済みます。結果、例えば茎を苦くしている物質などの濃縮度も低くなります。特にそれがオーガニックで栽培されたものであれば、全体として安全性が高いように思います。

 

日本で現在流通可能な製品の全てがいけないとは言いません。しかし販売業者は重金属や残留農薬量を含んだ、きちんとした分析の結果を示す必要がある。

Q. 日本で流通しているCBDオイルは、茎から抽出されているとの事ですが、もう一度、
“茎からできたCBDオイル”とアメリカで使用されている“花穂からできたCBDオイル”の違いというのをお聞きしたいと思います。

A. 繰り返しになりますけれども、CBDを最も産生するのは受粉前の雌株の花穂になります。茎の役割というのは植物を支えることにあり、花とは役割が違います。茎には鹿などの外敵から自分自身を守る為の苦味成分など、花穂には含まれないものも含まれます。またCBD含有量という意味では、茎というのは花穂より劣った材料になります。

ですから、茎からCBDオイルを精製する際には、花穂に比べて大量の素材を濃縮する必要が出てきます。その際に苦味成分なども一緒に濃縮されてしまうのです。また茎由来のCBDオイルは産業用ヘンプからできており、それらを育てる農地では、医薬品用のカンナビスを育てる場合には禁止されている殺虫剤や化学物質が使用されている可能性もあります。

カンナビスは土壌中の重金属や農薬を吸収する作用があるため、CBDの濃縮に伴い、それらの人体にとって望ましくない成分も濃縮される恐れがあります。

つまり茎というのは本来、CBD製剤の精製には適さない部位で、茎由来のCBDオイルのクオリティは花穂由来のオイルと比較すると相対的に低いわけです。

茎由来のCBDオイルを医療目的で使用されるのであれば、少なくとも、きちんした分析結果の確認が必要だと思います。

 

Q. 茎由来のCBDオイルというのは色々な国から輸入されていますけれども、アメリカでは茎由来のCBDオイルというのは生産されているのでしょうか?

A. アメリカでも例えばコロラド州で栽培されたヘンプ種からCBDオイルをつくっているケースもありますが、多くはルーマニア、中国、各国から輸入されています。それらがどのように栽培されたのか、どのような殺虫剤が使用されているのか否か、そういう情報がきちんと明記されておらず安全性に疑問が残る製品も多いようです

 

Q. ではその原料を輸入して加工した製品が日本で流通している可能性もあるという事ですか?

A. 私が知るところではタール状の濃縮原料がアメリカに輸入されて、そこで希釈加工されてパッケージングされ、アメリカ製の製品として輸出されています。

 

Q. 日本で流通可能なCBDオイルは、残念ながら茎から抽出したものだけです。
仮にこの茎CBDオイルが農薬や重金属などの有害物質を含まず、また同時にその他のカンナビノイドやテルペノイドも含まない、ほぼ純粋にCBDだけを含む製剤と考えるなら、この茎CBDオイルには、どのような薬効が期待されますか?

A. その製品にどのくらいのCBDが含まれているか等、具体的な内容を把握しないと回答は難しいです。

 

カンナビノイドで癌を治療する必要量を、茎CBDオイルから摂るのは現実的に難しい。

Q. ではたとえば、この茎CBDオイルを癌治療に用いるとしたら、一日どのくらいの摂取量が必要でしょうか?

A. 癌の治療に使われる量というのは一般に一日500mg~1000mgという高用量を最低3ヶ月摂取した後に、比較的低用量、それでも少なくはない量を生涯、摂取し続けなければならないとされています。この量のCBDを茎CBDオイルから摂取するというのは、量としても、経済的にも難しいように思います。

Q. 日本の茎CBDオイルがピュア(農薬や重金属を含まない安全なもの)だった場合、治療薬ではなく、サプリメントという観点でみたときに良いものだと思いますか?
日本でも楽になった、ペットの病気に効果を感じたという声もあります。

A. そのような臨床試験が行われていないので、健康維持に対して効果があるのかどうか、残念ながら何とも答えられません。

 

誤解しないで頂きたいのですが、THCというのは決して身体に悪いものではありません。THCが含まれていることが健康上、役に立つことも多いのです。

Q. 花穂由来のCBDオイルというのは、純粋にCBDだけを含むのでしょうか。
もしくは他のカンナビノイドを含んでいるのでしょうか?

A. 純粋にCBDだけを産生する品種(大麻草)というのは現在、発見されていません。
なぜなら、カンナビノイドの合成をコードする遺伝子というのはTHCとCBDの両方を同時に作るようになっているからです。ですから微量ではあっても、必ずTHCは含まれます。
しかし誤解しないで頂きたいのですが、THCというのは決して身体に悪いものではありません。THCが含まれていることが健康上、役に立つことも多いのです。ただ法律的には問題とされています。

 

Q. 先ほどからTHCの話が出ていますので、そちらへトピックを移しましょう。
カンナビスが病気に作用する際、さまざまな成分が複合的に合わさって、全体として作用が生まれるというアントラージュ効果というのが言われていますね。
その場合においても、たとえば癌が治癒する場合において、キーとなる主成分はやはりTHCなのでしょうか?

A. まず「治癒(Cure)」という言葉は使うべきでないと思います。治癒の定義は、癌が5年間再発しない場合を指します。しかし5年が過ぎてから再発するケースもあります。
つい最近も、オリビア・ニュートンジョン(※: イギリス生まれ、オーストラリア育ちの歌手実業家)の乳がんが、25年の後に再発したというケースがありました。
実験室での研究でわかっているのは、THC、CBD共に高濃度で投与すると、癌細胞に細胞死(アポトーシス)を誘導する一方で、健康な細胞には障害を与えないという事です。
また特にCBDには血管新生と転移を防ぐ効果が認められています。
THCもCBDも、その抗癌作用は従来の化学療法(抗がん剤治療)と併用した場合に、最も有効性が高いと思われます。
癌の治療にカンナビノイドを併用する利点というのは、腫瘍を縮小する以外のところにもあるという事です。

 

Q. カンナビノイドを併用する利点とは、具体的にどのようなことですか?

A. 例えば、通常の抗がん剤には副作用として高い頻度で吐き気が出現しますが、カンナビノイドには、逆に吐き気を抑える効果があります。
また腫瘍による痛みも改善し、安眠できるようになります。そして病気に伴う様々な不安感を和らげる効果もあります。

従来の抗がん剤には、このような効果はありません。

 

カンナビスに含まれるさまざまな成分が合わさって優れた薬効が生じることを、アントラージュ効果と呼ぶのです。

Q. 天然植物由来のCBDと、化学合成したカンナビノイド(合成THCなど)との違いを教えてください。

A. そもそも、どうして化学合成された製剤を使う必要があるのでしょうか?
植物の方がこういった物質をつくるのに人よりずっと優れています。
合成THCというのはアメリカでは販売されていますが、副作用も多く使いづらい薬です。

THCは植物由来の方が、THCの副作用を緩和させる成分も一緒に含まれているので、使い勝手が良いという事です。例えばTHCによる頻脈、不安感、一時的なハイ(※カンナビスによる精神作用)を抑える作用が、CBDにはあります。

このようにTHCはCBDと一緒に使用した方が、医療的な有用性は高まります。

他にもカンナビスには、様々なテルペノイド(香り成分)が含まれていて、それらもTHCの副作用を和らげます。

このように、カンナビスに含まれるさまざまな成分が合わさって優れた薬効が生じることを、アントラージュ効果と呼ぶのです。

植物からちゃんとした医薬品はできないという意見も聞かれますが、それは間違いです。

植物由来からでも、薬事法をパスする安定した製剤を作る事は可能です。

実際、サティベックス(※GW製薬が製造している天然大麻由来の医薬品。ルッソ博士が開発に携わった)は世界29ヵ国で承認、そして販売されている国もあります。

アメリカでのサティベックスの権利は日本の大塚製薬が持っています。ところが大塚製薬はここ、日本では一度の臨床試験も出来ていないのです。非常に皮肉で悲しい話です。

 

Q. 話の前半でカンナビノイドを摂取したときに、自分の症状と距離をとって病気と向き合える、客観的にとらえられると仰っていましたが、それはTHCを摂取した時のハイになる状態と関係があるのですか?

A. THCによって気分に変容をきたすという事があります。
しかし気分変容の結果、問題を客観的にとらえることができるようになるとか、笑顔が増えることは治療上悪いことだとは思いません。

 

Q. 重要な作用の一つだと思いますか?

A. 重要な場合もあると思います。確かに重要かもしれないな。
実際に私の患者の例として、こういうものがありました。
多発性硬化症と診断されている女性で非常に強い不安感を抱えていました。
病気を受け入れることができずに苦しい思いでいたようです。

そんな彼女がある日、カンナビスを使用し始めました。その後から、彼女の病気への向き合い方が健全になり、結果彼女は以前よりも健康的になったと私は感じました。

病気が治ったのでもないし、この先の不透明感がなくなったわけでもないのです。

しかしその現実をどのようにとらえて、どういう風に向き合うかは、変えることができると思います。

職業柄、病気にまつわる鬱や不安感を抱える患者をたくさんみてきました。それらの精神的な苦痛を改善できるのが、カンナビスを使う最大のメリットの一つだと私は思っています。

Special Guest:イーサン・ルッソ博士
Guest and Interpreter:三木直子
Guest:大麻評論家 母武麻リヲ
Host:Tokyo Pink
監修:Green Zone Japan

 

 

 

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