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大麻合法化 後に感じる人権侵害とは

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転載元:Cannabis Life Network

〜麻なびよりコメント〜
カナダ、オンタリオ州の障がい者の男性が合法後の制度に人権侵害を訴えた。
政府管轄が始まったことによって大麻を緊急で必要とする一部の人には
その制度が欠陥のあるものになっていると言う。
「オンタリオ州の大麻販売店のシステムには欠陥があります – そして私のような障がい者や限られた経済的手段しか持たない人々を完全に差別しています。これは私の好き嫌いの意見ではなく、必要性の問題です。」

◆Cannabis Life Network Japanよりレポート◆

ケン・ハロワー:カナダ、オンタリオ州の障がい者の男性が
現在の大麻販売の制度に対し人権を訴える

CNWグループ

現在のオンタリオ州のシステムでは、彼は無許可のディスペンサリーに行くか、生の大麻を食べるか、グルテンフリーのエディブルを探したりする必要がある。

2019年5月1日水曜日、カナダ、トロント- オンタリオ州でディスペンサリーが合法的にオープンされるようになったちょうど1ヵ月後 – いくつもの疾患を持つトロント出身の車椅子の男性、ケン・ハロワー氏は、オンタリオ州司法長官、オンタリオ首相官邸、およびトロント警察を相手に人権を訴える抗議運動に関する記者会見を行った。

この抗議活動の中では、ケンはオンタリオ州の政府によって始められた現在の大麻小売システム – オンタリオ・カンナビス・ストア(OCS) – が専制的で、欠陥があり、そして障がいのある人々や経済的に苦しい人々に対して差別的であると述べている。

ケンは、先天性の関節拘縮症(AMC)、ならびに慢性閉塞性肺疾患(COPD)およびセリアック病を含む他のいくつかの症状を患っている。症状の緩和に即時に緊急の救済を必要とする彼のこうした障害や病気に加えて、不合理で欠陥のあるオンタリオ・カンナビス・ストア(以下、OCS)のシステムが彼を経済的にも苦しめているのだ。

彼は慢性閉塞性肺疾患を患っているため、大麻を吸うことができず、グルテンフリーの大麻のエディブルを食べるか、生の大麻そのものを食べる必要がある。彼は障がいのせいで、フルタイムで働くことができず、オンタリオ州の障害支援プログラムに頼っているが、日々の経費を十分に賄うことのできない非常に限られた資金しか受け取ることができない。また、日々を生き抜くためにケンはしばしばトロントの路上で物乞いをしなければならない。

ケン・ハロワーはこう言った:

「オンタリオ州の大麻販売店のシステムには欠陥があります – そして私のような障がい者や限られた経済的手段しか持たない人々を完全に差別しています。これは私の好き嫌いの意見ではなく、必要性の問題です。」

「オンタリオの大麻にアクセスするためのシステムが変更され、私は地元の無許可のディスペンサリーから大麻を買わざるを得ませんでした。私は自分の症状を緩和するのに役立つであろう統制された製品にアクセスすることができません。私はトロントの新しく作られた他のディスペンサリーに行ったことがありますが、彼らは私を追い返しました。

さらに、OCSは私が必要とする緊急なアクセスができず、私にとっては非常に高価です。同じような状況に直面している人々を助けるために、私は今日ここにいます。」

ケンは下記の理由をもとに、OCSシステムは自分のような立場にある人々にとって欠陥があると考えている。

  • (オンライン決済のため)有効なクレジット・デビットカードを持つ人しか買えない
  • 経済的手段が限られている人々は大量に購入することができない – 小さな個数で購入すると法外な費用がかかる 例:5ドルの商品を購入すると、さらに5ドル+ HSTの送料がかかる – 大きな個数で買える人にとっては大きな問題では無いかもしれないが、少ない個数でしか買えない彼にとっては料金は事実上2倍になることもある
  • 危機的な供給不足な状況は、医療大麻を必要とする彼をさらに追い込んでいる
  • 2018年12月13日にフェデリ財務大臣によって発表された、大麻の小売店を展開するにあたり制限された段階的アプローチはさらにケンの大麻へのアクセスを困難にしている
  • オンタリオ州首相の側近、ディーン・フレンチの「人々に手錠をはめ、テレビで放映せよ」という公衆への行動喚起は、ケンの大麻へのアクセスをさらに制限している

オンタリオ州では、大麻の小売にあたり独断で 「興味のある人への宝くじ」の骨組みを作った。これにより、患者の薬へのアクセスはさらなる理不尽でより難しいものとなった。

現在のトロントの大麻の小売業者は、ケンのニーズを満たしていなかった。

  • 彼は”アメリ(Ameri)”と”ハニーポット(The Hunny Pot)”の両方のディスペンサリーで商品へのアクセスを拒否された
  • 現在の合法のディスペンサリーではケンが必要とする製品を取り扱っていない
  • 彼は緊急で大麻を必要とすることもあるので、休日に営業していないこれらの場所はケンには役に立たない
  • ディスペンサリーは彼が住んでいる場所から非常に遠く、彼はそう簡単に店に訪れる事ができない – 彼はこのお店を見つけるために、55ドルと3時間をも費やした
  • 現在の正規販売店は車椅子でアクセスできない

ケンを弁護をするのは、トロントを拠点とする弁護士兼市民権活動家、セルウィン・ピーターズ氏だ。

ケンの弁護士であるセルウィン・ピーターズ氏は、次のように述べている。 「オンタリオ州政府が概説したように、大麻の小売店を展開するための計画的で段階的なアプローチは、すべてのカナダ人、特に障がいのある人や限られた経済的手段を持つ人のニーズを考慮に入れていません。この権利の訴訟は、欠陥と過ちだらけのシステムに必要な変更をもたらしてくれるでしょう。」

法的措置にも参加しているのは、大麻合法化活動家および著名な大麻弁護士、ジャック・ロイド氏。
「私たちは、医療大麻の患者達の権利が、新興産業としての大麻産業に埋もれてしまわないように気をつけなければいけません。」
と、ジャック・ロイドは言います。「ケンのような人々は、合理的な方法で堂々と自分の薬にアクセスできる権利を持っています。現在の嗜好大麻および医療大麻制度は、ハロワー氏のような多くの人々に十分な薬を提供できていません。現在の法制度では、ケンが大麻へのアクセスを禁じられているという状況を作り出しています。ケンのような人々、または機能的なアクセスができない時に彼に医療用大麻を供給した思いやりのある人々を犯罪者として扱うことは、彼らの人間としての尊厳に対する侮辱です。カナダ人がこの無害な大麻という物を合法化することを全面的に票決した後にも、政府が失敗した禁止政策を継続しているとして、オンタリオ州の人権裁判所がこの深刻な問題として評価し、非難することを期待しています。」

ケン・ハロワーは、オンタリオ州の新しい大麻の小売システムで同様の問題に直面している人々を支援することを使命としている。

日本語訳:チェダー Cannabis Life Network Japan
オリジナル記事元:Cannabis Life Network

DON DON PUFF / LONSDALERS

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