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イベントレポート

北鎌倉自然布展 大麻の奥深さにふれて


画像元:https://sss-yokohama.com/contents/4611/

麻なびレポーターのfumieです♪

北鎌倉古民家ミュージアムでやってる自然布展に行って来ました。

築100年以上たった古民家というだけあってとても趣きがあってとても落ち着く場所でした。

「自然布」とは植物繊維から糸を手で取り出し、績み、紡ぎ、手織りで織り上げたもの、その製作自体、機械化されず自然の営みをなかで作られた布を「自然布」と称しています。

原始古代より、日本人は山野に自生する植物を採取、栽培し、そこから繊維をとり、糸を績み、布を生み出して来ました。身の回りの植物から衣類を作り、身に纏うこと、これは自然と一体化した衣食住の自給自足の生活ではごく日常的なことだったとのことです。

館内を見ていると布にして衣類になるまでに様々な植物が使われていたことがわかりました。

どんな植物かというと

・葛布(静岡)→葛
・芭蕉布(沖縄、琉球文化圏において古くから基本的な衣料だった)→芭蕉
・しな布(新潟、山形、かつては東北を代表する自然布だった)→シナノキ、オオバボダイジュ
・宮古上布(沖縄の宮古島)→苧麻(ブー)
・藤布(丹後半島)→藤
・阿波太布(かつては自給用の布として全国的に織られていた様だが現在は徳島で受け継がれている)→楮(こうぞ)
・大麻布(栃木、かつては日本中で作られ地域色のある方法が確立されていた)→麻
・アットゥシ(アイヌの衣として使われていた)→オヒョウ

最近まで見頃だった藤がこんな風に使われていたんだなとか衣類を身に纏ってるけどデザイン、素材だけ見て植物とは無縁のところに思考はあったんだなと同時に昔は大麻が生活していく中で他の植物と同等に扱われていてすごく身近にあったんだなとしみじみ思いました。

かつては家族の為に麻を植えて衣類を賄っており、地域によっては戦後にまでその伝統があったとのことです。

2年前位に栃木の麻畑の援農に行った時の事を思い出しました。畑に行くとヨモギの様なとてもいい香りが漂ってていて、心地よかったです。
収穫した麻を湯かけ、発酵させて麻ひきしているところ等も見学できて本当に貴重な体験でした。

麻を収穫して精麻になるまで:http://www.iseasa.com/hemp

植物から繊維をとり糸を績み、布を織る作業って膨大な労力がかかりそうだけど
普段から植物と向き合って繋がるのって今とは違う感覚を使っていたのかなと想像してみたり。回数を重ねる事で見えてくるものもあるんだろうなと思いました。

着物の事とかよくわからないけれど展示されている着物や反ものを見ているだけで心地よさが伝わってきて自分が知らなかった伝統、文化に触れられてすごく嬉しくなりました。強さの中にもしなやかな繊維さを感じました。
どの布にも歴史的背景が絡んでいるので調べれば調べるほど世界が広がっていきます。

この展示では現代社会の安価な大量生産、資源の無駄使い、大量廃棄物の問題の事等も視野に入れていました。

確かに私も大量生産の恩恵を受けていて
いるのは事実でファストフッションの事とか知った時はせめてそういうところで買わないようにしようとか思ってみたり。そんな事を考えているうちに衣類に関わらずスーパーに大量に食品や洗剤類が並べてあるのを見て違和感を感じていてこれは本当に全部、必要なものなの?使いきれてるの?と疑問がわいてきました。

同じように情報もネットやテレビから大量に入ってきて何が自分にとって本当に必要か判断する力を試されているんだなと日々思います。

今回の自然布展を見て大麻の奥深さに触れ自分の世界が広がりました。

DON DON PUFF / LONSDALERS

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